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「DEATH NOTE」 [本]

ついに最終巻を迎えました。

DEATH NOTE 12 (12)

DEATH NOTE 12 (12)

  • 作者: 大場 つぐみ
  • 出版社/メーカー: 集英社
  • 発売日: 2006/07/04
  • メディア: コミック

小畑健さんの絵は昔から読んでいてきれいなので好きでした。
このお話は最初読んだ時にすでにはまっていました。

頭良すぎ。
よくもこう次から次へと頭が働くものです。
読み始めた時から頭の切れ方はハンパではありませんでした。

でもずっとこのままばれずにすむわけもなく、ばれてどうにかなって終わるんだろうとは思ってました。
そこまでの展開、ばれ方に非常に興味を持って読み進めていました。

正義とは何か。
悪事を働く人間を排除し正しく生きている人を救済していく。
人間にはすべて平等に幸せになる権利がある。
幸せにならないといけない。
そんな世界を実現させる為に。

考え方は間違っていないと思います。
ただ、排除していく、命を奪っていく、その方法が間違っていた。

1巻の頃のあどけない顔がどんどん鋭い顔に変わっていく。
学生が社会人になり大人になっていくだけだとは思えないような顔つきの変化。

結末はとても意外でした。
何度も何度も読み返しました。

正義って何だろう。
生き死にって何だろう。
生きている間どう生きようと死後の世界は同じ。
死んだ後にいくところは、無である。

一生懸命生きていかないといけないと思いました。

むずかしすぎて理解できていないところも多分たくさんあるから最初からまた読み返そうと思います。


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「殺人の門」 [本]

殺人の門

殺人の門

  • 作者: 東野 圭吾
  • 出版社/メーカー: 角川書店
  • 発売日: 2006/06
  • メディア: 文庫

文庫本で新刊で出ていたので買ってみました。
600ページもある分厚い本。
殺したいけど殺せない。
殺すには何が必要なのか。
そんなことがオビに書かれていました。

小学校の時に出逢った同級生。
奇妙な縁が大人になってからも続きます。

主人公は
学生の頃から悲惨な環境で育ちます。
祖母の死に始まり両親の離婚、父親の失踪。
学校ではいじめられ。
その上初恋が破れ、その相手が自殺。
強く、たくましくならないと生きてはいけない状況。
読んでいて胸が締め付けられました。

ようやく社会人になり自立して生きていけるようになります。

忘れた頃に同級生は現れて主人公の人生をわき道へそらせようとうまい言葉で誘います。
何度も繰り返されるわけですが、途中で気付けばいいのに。
いや、気付いてはいるんです。
気付いてはいても誘われてしまうのです。
何か魅力がある人なのかもしれない。

でも何度も巧みな言葉で騙し、責任を押し付ける。
そんな人と関わらなければいいのに。
そうはわかっていても関わらないわけにはいかない。
似たようなことが私にもあるのでよくわかります。

何度か殺す機会があるもののその一歩が踏めません。
用意周到に挑むのに。
最後の方で出逢う刑事に言われます。
殺すには動機以外にタイミングなどいろんな要素が必要だと。
何かの引き金があってはじめて殺人の門をくぐれると。

同級生は主人公ではない人物に刺され植物状態に。
そうなって初めて明らかになることが。
主人公の学生時代の不幸のきっかけを作ったのが同級生だった。
植物状態の同級生に手をかける。

殺してしまったのかどうかは曖昧なまま。

殺人の門をくぐらずにすんで良かった。
独立するまでの主人公の環境は苦しいもので本当読んでいて苦しい。
でも自業自得なところもたくさんあったから大人になってからの主人公には同情できない。

前に読んだ「悪意」は殺した後に動機を仕立て上げたお話。
東野圭吾は動機に興味があるみたい。
トリックの解明とかもおもしろいけど人の心の方が興味があるからこういうお話は好き。


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東野圭吾を2冊 [本]

今最新文庫本の「殺人の門」を読んでいます。
その前に2冊読み終えているのでその感想を。

まずはこれ。

悪意

悪意

  • 作者: 東野 圭吾
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2001/01
  • メディア: 文庫

2人の手記により進んでいく、かわった形のお話。
最初の手記は事件の第一発見者によるもの。
そこに書かれたものがすべて真実であると信じて疑わず読み進めていきます。

次の手記はその第一発見者のかつての職場の後輩であり今は刑事となっている人によるもの。

最初の手記が第一発見者によるものだったせいか、その人目線で読み進めてしまいました。
それがひとつの罠でした。
その罠を刑事が次々と見破っていきます。
鮮やかなまでに。

何が真実で何が虚像なのか。
真実だと思っていたことが実は嘘だった。
と思ったら真実だった。
そんなどんでん返しがたくさん。

殺害してしまってからその動機を創り上げる。
でも用意周到に計画はしてある。

自分の過去の秘密を知られない為に。
過去の小さな親切大きなお世話から来る劣等感の為に。
自分の同じ夢を叶えてしまったという嫉妬の為に。

そんな悪意を持ったまま人生を終えたくないと殺害を実行する。
やり遂げてどこかホッとしている人がいました。

次はこれ。

放課後

放課後

  • 作者: 東野 圭吾
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 1988/07
  • メディア: 文庫

図でトリックを説明してくれています。
とてもわかりやすい。

先生が主人公で先生目線で書かれています。
命を狙われる主人公。
目の前で人が殺される。
本当は自分が殺されるはずだった。

考えるだけで恐ろしいです。

でも主人公は狙われたふりをさせられていただけ。
犯人の目的は先生にはありません。
先生に意識を向けさせて真の目的を隠す為。

この人が犯人だ、と思ってた人は脅されて仕方なく片棒を担がされていただけ。
そのことがわかってからは何となく犯人がわかりました。
でもまさか共犯がいたとは。

このお話の動機も意外でした。
心を痛めてしまうことではありましたが自殺しよう、人を殺してしまおう、という発想につながっていくのは私には理解できません。
気が動転して状況がわからなくなっていろんなものを見失ってしまうんだろうな。

そこでお話が終わらないのがまたまた意外。
主人公がこのお話に便乗した妻に殺されかけます。
助かったのかどうかはわかりません。
襲われたところで終わっているので主人公の行く末はわかりません。

普通に、平凡に生きてるつもりでもどこで恨みをかっているかわからない。
2作ともそんな怖さを思い知らされました。


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天使と悪魔 [本]

「天使と悪魔」が文庫本化されました。
発売日当日に3巻購入。
すぐに読み始めました。

天使と悪魔 (上)

天使と悪魔 (上)

  • 作者: ダン・ブラウン
  • 出版社/メーカー: 角川書店
  • 発売日: 2006/06/08
  • メディア: 文庫

天使と悪魔 (中)

天使と悪魔 (中)

  • 作者: ダン・ブラウン
  • 出版社/メーカー: 角川書店
  • 発売日: 2006/06/08
  • メディア: 文庫

天使と悪魔 (下)

天使と悪魔 (下)

  • 作者: ダン・ブラウン
  • 出版社/メーカー: 角川書店
  • 発売日: 2006/06/08
  • メディア: 文庫

「ダビンチコード」のラングドンが登場します。
ラングドンシリーズの1作目が「天使と悪魔」なのです。

「ダビンチコード」を読んで映画を観た後にこの本を読み始めました。
「ダビンチコード」を引きずってたみたいです。
この女性はソフィーじゃないんだよな、とか、ここはフランスでもないんだよな、とか。
イルミナティとか物理の難しい言葉がたくさん出てきて思うようにページが進んでいきません。
上巻を読み終えるのにとても時間がかかりました。

でも中、下巻と進むに連れて続きが気になって寝不足の日々。

上巻冒頭でいきなり殺人が行われます。
3巻通して殺人が何度か行われます。
それが非常にエグイんです。
映画化されるにあたってどこまで再現されるのか。
考えただけで恐ろしいです。

4人の枢機卿が次々と殺されていくのですが、殺されずに解決できるのではないかという期待を持って読んでいけました。
結局それも叶わないのです。
ラングドンのあまりの頭の良さから何度も助けられる!って思ったのですが間一髪のところでやられてしまいます。
敵は思った以上に手強かったです。

誰が黒幕なのか探しながら読んでいきましたがまんまとやられました。
この人は絡んでるだろうな、と思った人が全然関係なかったり。
この人は大丈夫だろうな、と思った人が黒幕だったり。

「ダビンチコード」のシラスと同じでカメルレンゴは純粋すぎただけ。
純粋すぎたが為に間違った方向に走ってしまっただけ。
それがすごくせつなくて苦しくて泣きそうでした。
映画を観たら確実に泣いてしまいます。

それにしてもラングドンは凄いですね。
教授なのにいろんな修羅場を潜り抜けることができてるだなんて。
何度も殺されそうになっているのに頭の良さと体力のおかげで潜り抜けて。
凄いです。
教授ってこんな危機に何度も対面する職業ではないと思うのに。
研究と危機は紙一重なんでしょうか。

宗教については相変わらずよくわかりません。
現実にある建物や彫刻などが小説に登場するのでとてもリアルに感じられます。
どこからが本当でどこからが創造なんだろう。
全部本当かもしれないし全部創造かもしれない。

ダビンチの謎もそうだけどイルミナティの謎も謎が解明されたとしてもそれが本当に真実なのかなんてもう誰にもわからない気がします。
だからこそ真実を探し出そうとしてはまっていくのかも。

「ダビンチコード」方が出てくる絵などが身近だったからわかりやすかったけど、展開としては「天使と悪魔」の方が私は好きです。


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映画ダビンチコード [本]

毎週水曜日は映画のレディースデー。
ダビンチコードを観に行ってきました。
酷評されているようですがそんなことは気にせず。
キリスト教についても大学の授業をとっていて勉強したはずなのにたいして身についていないみたいですがそんなことも気にせず。
原作を読み終えてから少し時間がたっていますが読んでからの映画観賞です。

話にきいていた通りさくさく進んでいきました。
ダビンチの絵の謎解きを一番楽しみにしていたのですがあまりにも早すぎます。
じっくり絵を見せて欲しかったです。
出てこない絵もあったし。
教会の場面も早かったし。
1本の映画にまとめるには仕方のないことかもしれないけど。
2本に分けるとかしてじっくり丁寧にしてほしかったです。
残念。

映画を観ていて寿命が縮まる思いを何度もしました。
シラスの行為が私には刺激が強すぎて。
撮り方にも迫力があるというか突然くるから何倍にも凄く感じられます。
その風貌も凄さを増させます。
でもシラスが最後命を落とした時には私泣いていました。
本を読んでいた時と同じでした。
狂暴な人だと、ただただ怖いと思っていたけどすべて信仰の為。
純粋すぎたから。
泣いたのはきっとかなしいだけではなくてくやしかったのもあるんだと思います。

だから本当に黒幕には怒りを覚えました。
大嫌い!
ジャンレノと司教は見た目は悪くないけど原作とは違ったところがあってかなり微妙でした。
いぢらないで欲しいものです。

でもこの映画嫌いじゃないです。
ダビンチ展に行くのが更に楽しみになりました。

映画のエンドロールで出てくる団体等はすべて架空だとわざわざ日本語字幕でも出してました。
いろんな問題を含んでることを目の当りにしました。

映画館近くの噴水です。


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変身 [本]

昨日久しぶりに家で1人飲みをしました。
何年かぶりのこと。
それくらいいろんなものがたまってるみたいです。
飲んだからすっきりできるわけでもないけど。
飲んだくれてみたくて。

たんまりお酒とおつまみを買って帰りました。
でも350の氷結を2/3くらい飲んだところで終了。
弱くなったものです。

さて、東野圭吾の本を読み始めているところですが、2冊目を読み終えました。

変身

変身

  • 作者: 東野 圭吾
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 1994/06
  • メディア: 文庫

この本、大好きです。
先が気になって仕方なくてすぐ読み終えてしまいました。
最後の方は涙なしでは読めませんでした。

脳移植された主人公がもともとの脳の持ち主にのっとられていく、自分が別人になっていくお話。
脳の持ち主はちょっと凶暴で、でも勤勉な人。
少し極端なところがある人みたい。
でも私も共感できるところがたくさんありました。

仕事を一所懸命しない人とか、無駄に生きている人に殺意すら感じることがあるようです。
私も仕事を惰性でしかしてない人とか見ると非常にイライラします。
私が最近イライラしている原因のひとつはそれなんですけど。
私がイライラしても仕方ないことなんですけど。

冷静に状況を判断できて向上させる術を知っているところも同じ。

前に友達に言われたことがあります。
私のこと見下して馬鹿にしてるんでしょ、って。
その子とはいろいろあったのである程度距離を保って付き合っていった方がいいと思って付き合ってました。
私のこと思ってるんだからね、って顔してても裏では全然違うことをしてたことを知ってしまったから。
だからその子が言ったことはあながち間違いではありませんでした。
見下したり馬鹿にしたりして付き合ってるつもりはなかったけどそういうとこも持ち合わせてるのかな、と実感させられました。

感情的で主体的な方だとは思いますがまわりを冷静に客観的に見て判断できるところもあるみたいです。
一歩ひいたところで見てるというか。
自分のことでもそう思うことがあるくらい。
仕事をしていても、普通に生きていても、そういう思うことがあります。
だからって思ったことを言ったり行動にあらわしたりすることは少ないですが。

だから脳の持ち主にも自分を重ねながら読み進めていました。
主人公はのっとられそうになる側だからどちらのことも考えながら読んでいたのでとても苦しかったです。

自分が自分じゃなくなっていくのってどんな感じなんだろう。
想像できないし想像できたくない。
そんな恐怖と戦っていく、自分なりの対処法を見付けて実行する主人公は凄く格好良い。

そんな彼を支えようとする彼女も格好良い。
命がけで支えようとしていました。
そこまで誰かを想うことって凄いことです。
そんな風に想えて想ってもらえることって凄く倖せなこと。

いろんなことを考えさせられる一冊でした。
大好きな作品です。


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宿命 [本]

宿命

宿命

  • 作者: 東野 圭吾
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 1993/07
  • メディア: 文庫

昨日読み終えました。
一人旅しながら読んでいたのですが、片道1時間くらいの行程の序盤に読み終えてしまったので最初からまた読み返しています。

思ってた結末とは全然違っていました。
読み進めながらこの人があやしい!絶対犯人だ!と思ってたけど違ってました。
全然気にしてなかった人が犯人でびっくりです。

主人公・勇作目線で話が進むせいか、勇作が美佐ちゃんとよりを戻せること、晃彦に勝つことを望んで読んでいました。
でもどっちも叶いませんでした。
それでも読み終えた後はすがすがしかったです。

きっと宿命のせい。
不思議な糸のせい。

タイトルに込められた意味を探りながら読んでいたのですが、思ってもみないところに宿命が隠されていました。
そんなことがあるなんて!
最後の数ページは驚きの連続でした。

勇作目線なので勇作側にたって考えてしまっていましたが、晃彦の背負わされた運命を思うと複雑でした。
運命じゃなくて自分の意思で自由に選んで生きていきたいはずなのに。
不器用でも懸命な晃彦のことを知るにつれて放っておけない気がしてきました。

裕福とはとても言えない環境で育つもののみんなに好かれている勇作。
お金持ちな環境で育つものの友達のいない晃彦。
お互い相手のことが何やら気になって宿敵として青春時代を過ごしていく。
再会して縺れて絡んだ糸がほぐれてお互いを認め合える。
そういうのってなんかいいな~って思いました。

一度読んだ本を読み返すことはあまりありません。
マンガは別ですが。
でもこの本は読み返してみました。
一人旅で時間を持て余していたせいもありますが。

宮部みゆきの本は描写が細かくて頭の中で映像化しながら読んでいけます。
東野圭吾はこの本しか読んでいないのでよくわかりませんが、この本に関して言うと、あらすじに必要な事柄が淡々と書かれている感じ。
余計な情景描写がなくそぎ落とされている感じ。
宮部みゆきをカラーとするなら東野圭吾はモノクロ。

宮部みゆきはカラーだからいろいろ見えるし一度見たらおなかいっぱい。
東野圭吾はモノクロだからちゃんと見ないと見逃してそうで改めて確認しながら読みたい感じ。

同じミステリー作家と言われていても作風など全然違うものなんですね。
大学の頃文学の研究をしていたのでそういうことはわかっていたはずだけど。

本って本当おもしろいですね。
ちょっとした時間に読めるし想像力かきたてられるし。
知らない世界を知れる身近で手軽な手段。
読書欲増強中。


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初めての東野圭吾 [本]

昨日東野圭吾の本を買いました。
ずっと気になっていたけどなかなか手が出なかった作家さんです。
どうも小難しい暗い雰囲気がしていて読む気力が生まれなかったから。
でも宮部みゆきもたくさん読んだことだし違う人のを読みたくなったので買ってみました。

安いし電車の中でも読めるから私が買うのはもっぱら文庫本。
たくさん並んでいてポップや帯を食い入るように読んで選んだのがこれです。

宿命

宿命

  • 作者: 東野 圭吾
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 1993/07
  • メディア: 文庫

数ある作品の中でかなり有名な作品なようなのでこれにしてみました。
タイトルが気になったのも選んだ理由です。

今日は序章と第一章を読みました。
思った以上に読みやすくて驚いています。

まだまだ最初なので今後の展開が全くよめません。
裏表紙に書いてあるあらすじがまだ出てきてないのです。
これから登場する人もいるみたいですが、どんなふうに絡んでどう展開していくのか、今から楽しみです。

昨日アンガールズの出てる番組を予約録画して今観ています。
家畜のブタちゃんを取材しているのですが、ブーちゃんがめちゃめちゃかわいい!
生まれたてのブーちゃんは特にかわいいんです。
私も抱っこしたい!!!

でも最後には食べられる為に出荷されていきました。
豚肉は時々いただきますが、こういう場面をみるととてもせつないです。

いただく時は残さず美味しくいただくようにします。
命を無駄にしないように。


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蒲生邸事件 [本]

ごたまに借りた宮部みゆきを読破したので自分で初めて買ってみました。
いろいろある中迷いながら買ったのが「蒲生邸事件」。
短編集とか時代ものとかたくさんあったのですが、これが1番気になったので。

「模倣犯」も気になってはいるのですが、なんせ5巻にもわたっているのでまだ手が出ません。
映画は見たのですがどうも結末がおかしいと思えてなりません。
ちゃんと読んで真相を知りたいのです。
また改めて。

「蒲生邸事件」は1冊ですが700ページくらいあります。
今まで読んだ中で1番長いかも。

蒲生邸事件

蒲生邸事件

  • 作者: 宮部 みゆき
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2000/10
  • メディア: 文庫

これは2・26事件を扱った時代物でありタイムトリップもするSF物でもあり恋愛物でもあります。
日本人は近現代の歴史に疎いもの。
それを痛感させられました。
受験に必要なことしか授業では学んでなかったな、と学生時代のことを思いました。

歴史は好きな方ですが年号とか覚えるのがイヤで高校の時の選択では地味な地理を選びました。
だから尚更近現代について知る機会がありませんでした。
知ろうともしていませんでしたが。

無知な私の軽はずみな発言である人の気分を害してしまったこともありました。
その後すぐ日本史についての本を図書館に借りに行って読みました。
それでもやっぱり近現代についての記述は少なめでした。
近現代だけを扱った本を読むべきでした。
それ以来読めていませんが。

そんなわけで2・26事件も詳しくは知りません。
歴史的背景も知りません。
そういうことをちゃんと知っていたらもっとスムーズに読めたのかな。
話の流れをつかむまでなかなかページがすすんでいきませんでした。

私の好きな「龍は眠る」同様、特殊な能力の持ち主が2人登場します。
2人の考え方はこのお話でも真逆。
考え方は違っても自分なりにその力をどうするか考えて命を全うしていくのはみんな同じ。
平凡に時間がたつのを待つように生きている人よりもよっぽど懸命に生きています。
その姿は私にはまぶしく思えました。

まがい物の神、と何度も出てきます。
その言葉を見る度に苦しかったです。
苦しいからこそ一筋の光を見つけようと懸命なのかもしれません。

歴史の細部をかえることはできても歴史そのものはかえることができない。
そう書かれていました。

大学の哲学の授業で時間の流れについての論文を書いたことを思い出しました。
私も時間とか歴史とか大きなものはかえることができないと論じていました。
何をどうしたってなるものはなる、ならないものはならない。
逆らうことの出来ない、避けられないことがあるのです。

過去に戻り古き良き日本を肌で知る主人公。

今の日本では戦争や兵器などテレビの中のお話みたく感じてしまってるところがあると思います。
戦争だテロだと言われてもピンと来ません。
平和ボケ。

そんな主人公が目の当たりにする2・26事件。
そのことで日本の歴史を勉強し直し日本を知ろうとする。

彼が過去へ行ったことで現在がほんの少しかわる。
それもステキな方向に。

戦争という大変な時代を一生懸命生きた人。
いろんな想いをかかえて現代を生きようとする人。
汚い人間も出てきますが格好良い人がたくさん。

最後の方はうるうるしながら読んでいました。
主人公と女中の恋とか絆がとてもあたたかかったです。
手紙を読むところは涙がこぼれそうでした。

2・26事件で出逢った2人。
戻ってきた主人公と生きて年齢を重ねた女中。
再会の約束をしたものの果たされなかったのは時間軸を操ってはいけないってことなのかな。
若い女中がよぼよぼのおばあちゃんになっていてきれいな想い出が崩れるのを避けたってわけでもないだろうし。

いろんなことを考えさせられるしあったかくもなれるし読み応えのある1冊でした。


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宮部みゆき 読破 [本]

今日も風の気持ちの良いすがすがしい一日でした。
窓あけて風が入ってきて。
心地良いです。

本当は今日は一人旅に出ようと思っていました。
朝早く起きれなかったわけでもないのですが、弱い自分に負けてしまいました。
今週末に行ってこようと思ってます。

さて、先月読み終えた宮部みゆきについて。
読破なんてタイトルをつけてしまいましたが、ごたまからかりた分を読み終えたにすぎません。
宮部みゆきの作品全部読み終えるには至ってません。

けっこう前に読み終えてるので読み終えた時の気持ちが鮮明には思い出せません。
あしからず。

まずはこれ。

魔術はささやく

魔術はささやく

  • 作者: 宮部 みゆき
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 1993/01
  • メディア: 文庫

不思議なお話でした。
何がなにやらわからなくて謎が明かされても不思議なままでした。

人をだまして傷つける人なんて死んでしまって当然。
大切なものを壊されたから復讐しようとしてました。
かつて自分が犯した罪を償おうとする人もいました。

そんな簡単に魔術にかかってしまうものなのかな、とは思いました。
催眠術の類をかけられたことがないので信じがたいです。

みんな自分の良心に従って生きている。
自分の正義に従って生きている。
それが間違っているかもしれないなんてことは考えず。

他人の人生ぐちゃぐちゃにしたり命奪ったりする権利なんて誰も持ってないはずなのに。
怖くなりました。

R.P.G.

R.P.G.

  • 作者: 宮部 みゆき
  • 出版社/メーカー: 集英社
  • 発売日: 2001/08
  • メディア: 文庫

現実の世界とネットの世界が混在しているお話。
ネットの世界が架空だとは思わないけど、真実か幻想かを見極める力を持っていないと危険な目にあってしまう。

ネットも問題だけでなくて家族の問題も大きなテーマみたいでした。
やっぱり家族は愛がないといけません。
家族だし愛があって当たり前だと思うけどそうでないことも多々あって。

親はなくとも子は育つ。
親を反面教師にして子がしっかり育つ。
そんなことももちろんあります。

でもやっぱり愛情を注がれて育ちたいです。

そのあたりが縺れて起こってしまった事件。
そんなことを考えながら読みました。

次はこれ。

龍は眠る

龍は眠る

  • 作者: 宮部 みゆき
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 1995/01
  • メディア: 文庫

分厚かったのですが、すっごくおもしろかったです。
寝る間を惜しんで読んでました。

これも不思議な力が出てくるお話。
その不思議な力がタイトルの龍にたとえられています。
誰の中にも龍はいる。
眠っているだけだと。

その龍が目覚めてしまった少年たちのせつないお話。
目覚めてしまったらどうするか。
ひたすら隠そうとする少年と、目覚めたのは理由があるからそれを活かそうとする少年。
結局2人とも龍を活かす。
何かを守るため、伝えるために。

そんな懸命な少年たちとは対称的に汚い大人が出てきます。
本当身勝手で汚い大人。
人間はいろんなことを知るにつれ腹黒く汚くなってしまうのでしょうか。
子供の頃の純粋な部分は少なくなってしまうのは仕方ないけどなくしてしまいたくないです。

最後の作品です。

レベル7(セブン)

レベル7(セブン)

  • 作者: 宮部 みゆき
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 1993/09
  • メディア: 文庫

これも分厚い本。
でも寝不足になっても読み進めたかった本です。

レベル7って何なのか。
どんな事件が待っていてどんな展開になって誰が犯人なのか。
いろんなことが絡み合ってて読み終えるまで全貌がなかなか見えませんでした。

この作品の親玉もそれはそれは汚い大人でした。
自分の権力を誇示し守る為に平気で人を殺したり卑下に扱ったりできる人。
良心なんて持ち合わせていないような悪魔みたいな大人。

それでもちょっとあたたかさを感じさせてくれる人も登場してるので後味悪くなく読み終えることができました。
汚い大人ばかりではなくそれに立ち向かおうとしてる正義を持っている大人もいるんだと。
ものすごい強さや勇気がないとできないことだから誰にでも簡単にできることではないけれど。

せめて汚い大人にならないように、曲がった正義を持ち合わせないようにしていこうと思いました。

宮部みゆきはすごい作家ですね。
小説なのにことこまかく描写されていて自分の頭の中に映像化しやすいから読みやすくて。
場面の展開もこまかくて視点の切り替わりもこまかいからある程度まで読み進めないと全容が全くわからないのですが、それも読み進めさせる手法だろうし。
緻密な計算、凄いです。
宮部みゆきの頭の中はどうなってるんだろうとか考えてしまいました。
覗けるものなら覗いてみたいです。


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